ゴー宣DOJO

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大須賀淳
2025.11.13 20:14その他ニュース

「キャラクター」としての高市早苗

高市早苗には「女性」以外に、もう一つ「歴代首相として初」の属性が存在します。

 

それは「政治家になる前から〝TVタレント〟」として、メディアで知名度があった事。

 

松下政経塾に入塾するなど、元々政界を目指してはいたのでしょうが、1993年の初当選以前の段階においても、当時中高生だった私でも高市の存在を知っていました。

 

歴代の首相経験者の中でも、議員になる前からメディアで一定の知名度を持っていたのは彼女だけ。キャリアの年月としては議員としての方がはるかに長いので批判が出るのを承知で書きますが、高市早苗は「日本初の〝タレント出身首相〟」と呼ぶ事ができます。

 

地方自治体においては、もう随分と前から青島幸男、横山ノック、森田健作、橋下徹(石原慎太郎も範疇に入るかな?)といった「タレント出身知事」が何人も生まれて来ましたが、ついにそれが日本国の首相にまで及んだというのが、性別以上に大きな「高市早苗の属性」だと思います。

 

さて、議員・首長になるかにかかわらず、タレントが売れるために最重要となる項目の一つが「キャラクター」です。先述のタレント出身知事たちが当選を果たした背景には、「有権者が、タレントとして認識しているその人物のキャラに沿った(多くは〝痛快〟な)施策を期待して投票した」事が存在するでしょう(その是否や結果は今回は置いておくとして)。

 

TVタレントとして立身した高市早苗は、明らかに「キャラ立て」の重要さを認識しており、現在のゴリゴリな『「〝【(いわゆる)保守】〟」』(←最大限のニュアンス表現(笑))的主張は、「思想」ではなく「キャラ」だと私は思っています。

 

「キャラ立ち」している人物って「使いやすい」ので、例えば安倍晋三のような「パトロン」には重用されるでしょう。しかし、「最大級の実質」である「首相」という立場を任せるか(手腕・実力)、という面においては、昨年の総裁選における「〝不人気な〟石破茂にさえ負ける」というのが、現時点においても自民党内でのリアルな評価ではないかと思います。

 

そして、その「評価」の根底に存在したであろう危惧の通りに、高市の主張や振る舞いには、都度の計算、葛藤、決断などではなく「作り上げたキャラとしての高市早苗だったらこうする・こう言うだろう」という行動原理しか無いのが、もう勘弁してほしいレベルで露呈しまくっているのが現在の状況です。

 

私は「タレント出身議員」という属性自体が悪いとは必ずしも思いませんが、TV映えのサバイバルで得た方法論だけで渡ろうとするのであれば、「公」を担う存在としては不適格と思わざるを得ません。

 

ところで「キャラ」と言えば、高市は「愛子天皇論」の中でも「男系固執亭」に集う面々として「キャラ化」されていますが、

正直、固執亭メンバーの中で一番「動いてない、面白味がない」と思ったキャラが「高市」でした。

 

「女系乃夜叉吾」とか「猥染色怠子」なんて、モデルになった人物には…おっと危ない、田原総一朗みたいな事言いそうになっちゃう位に立腹しているけど(笑)、漫画の登場人物になると困った事に爆笑しちゃうんですよね。これは「キャラが転がっている」という事。

 

その一方、「高市」というキャラは、「いかにも言説」するだけで、どうにも面白みがない。

 

ゴー宣シリーズにおいて、並み居る歴代首相をことごとく「爆笑キャラ」にカリカチュアして来た小林よしのりにして(批判してるのに、むしろその政治家に親しみが湧いてしまうという副作用あり(笑))、「高市早苗は〝面白く〟できない」!?

 

これは、歴代首相が良くも悪くも持っていた「天然成分」が、「セルフ養殖キャラ」である高市には希薄だからなんじゃ、と思っています。

 

湿った憂鬱だけを募らせて行く高市早苗が「一皮むけて、よしりんに大爆笑級の風刺をされてしまう」日は来るのでしょうか?

大須賀淳

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